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傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (夏井睦)

Posted on 2010/04/11 (日) 12:34
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傷はぜったい消毒するな(夏井睦)」を読んだ。
これはおもしろい。
大まかな内容は「ケガ、ヤケドの治療で傷口を消毒したり乾燥させたりしてはかえって治らない。水で洗ってキズパワーパッドやプラスモイストを貼って一日一回取り替える」という感じ。
消毒すると周囲の細胞が死ぬ。乾燥させると自己再生がうまくいかなくなる。きれいな水で洗って乾燥を防ぐ何かを貼っておけば勝手に治る、のが基本的な考え方。

要点をメモ的にまとめるとこんな感じ。

[治療編]
・家庭に消毒薬はいらない
 イソジン、イソジンうがい薬、マキロン、ヨードチンキ、オロナインH軟膏、トフメルA、新キズドライ、キズアワワ、リバガーゼなどは使わない。
・クリーム基材軟膏を傷治療に使ってはいけない
 イソジン、イソジンゲル、カデックス軟膏、ゲーベンクリーム、アクトシン軟膏など
・化膿対策
 化膿は血腫のような溜まって澱んだ液体のあるところから発生する。細菌の繁殖場所をなくし化膿を防ぐ。傷口の消毒をして侵入を防ごうとしてもムダ。
・家庭で出来そうな範囲
 傷に砂や泥が入り込んだ、噛まれた、傷が深い、発熱、傷口の痛みなどの場合は病院へ

[日常編]
基本的には表皮常在菌を痛めつけない方針で。
・シャンプーは控える
 一日一回の温水洗髪に切り替えたことで、フケ、抜け毛、かゆみ、枕カバーに付くにおいの減少、という筆者体験談。しかし毛髪についたタバコの臭いなどを落とすには有効なので、地肌につかないように使用する。
・石鹸の使用は控える
 皮膚の汚れの大半は温水洗浄できれいになる。乾燥肌には石鹸の使用を控えることで改善する。
・化粧は肌を劣化させる
・手荒れには白色ワセリンを使う
 白色ワセリンをたっぷり塗りこみ、ワックスがけのように綺麗に拭き取る

著者ウェブサイト:「新しい創傷治療

とても面白い内容だったんで、自分の体で人体実験するためにキズパワーパッド、白色ワセリン、プラスモイストあたりを買ってこよう。

傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)
傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)
夏井睦
発売:光文社
発売日:2009-06-17
定価:¥ 882
ASIN:4334035132


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